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工場に熱中症対策を!5つの熱中症対策とメリット・デメリットを解説

1.工場における5つの熱中症対策のメリット・デメリット

まずは、工場の熱中症対策として有効な「業務用大型冷風機」「工場用空調設備」「ビニールカーテン」「熱中症対策グッズ」「従業員の健康管理」といった5つの対策についてメリットとデメリットを見ていきましょう。

1-1.業務用大型冷風機

局所的に冷却できる小型のスポットクーラーは便利ですが、業務用の大型冷風機であればより強力です。導入実績も多く、工場や倉庫、体育館などさまざまな場所で導入されています。ここでは、業務用大型冷風機のメリットとデメリットを紹介します。

1-1-1.業務用大型冷風機のメリット

業務用大型冷風機は気化熱を利用することで室温より低い冷風を送ることができるのが特徴です。キャスター付きなので移動しやすい点がメリットです。基本的に、設置するための工事は不要ですぐに導入できます。施設の都合上、空調設備が設置できないケースでは特に有効です。なかでも、単相100Vの家庭用コンセントさえあれば使用できるモデルは使いやすいでしょう。

業務用大型冷風機は省エネにこだわったものが多く、ランニングコストも安いです。たとえば、サイシュウテクノ株式会社の「ハイパーストロングクール」は、夏の冷房機能だけではなく、冬の暖房器具としても利用できます。直線にして約50m先まで風が届くので、工場内に冷風機を大量に設置する必要もありません。しかも、従業員が作業している低い位置をピンポイントで涼しくするので、快適に作業しやすいのがメリットです。

1-1-2.業務用大型冷風機のデメリット

業務用大型冷風機は、貯水タンクにあらかじめ水をためてから使用するものなので、水がなくなりかけたときに毎回給水する手間が発生します。連続使用する場合は貯水タンクの容量に依存することから、長時間稼働するのであれば注意が必要です。貯水タンクは常に水を入れておくことになるので、定期的なメンテナンスをするのがおすすめです。使わない期間水を入れたままで放置したままにしておくと、雑菌やカビが発生して悪臭の原因になります。

また、移動は可能ですが、設置するときにはある程度のスペースの確保が必要になります。場所によっては、作業する際に動きにくいといったデメリットが発生する可能性もあるでしょう。さらに、湿度が高い場所では冷房効果が落ちることもあります。

1-2.工場用空調設備

一般的なエアコンによる空調は、広い空間の大規模工場では有効に機能することができません。広い空間に均一に冷暖房を効かせるためには、空気の流れをコントロールできる大規模な空調設備が必要です。ここでは、工場用空調設備のメリット・デメリットを解説します。

1-2-1.工場用空調設備のメリット

工場用空調設備は、ルーフファンなどの換気扇による排熱、エアコンや気化式冷風機による冷却を行って工場内を全体的に冷やします。そのため、単にエアコンを設置するよりも効率よく冷却できるのが良いところです。オフィスやクリーンルーム、生産・製造ラインなど、それぞれの作業内容に合わせた空調設備を備えるのもひとつの方法で、効果的と言えます。

こういった工場用空調設備はプロによる施工なので、工場内での熱中症対策をしっかり行うことができるでしょう。どのようなタイプを設置すれば良いのかわからないときには、現場を見てもらうなどして最適なものを選ぶようにしましょう。工場用空調設備は天井部に設置するものも多く、移動しにくいといった作業中のストレスも感じません。

1-2-2.工場用空調設備のデメリット

工場用空調設備は設置工事が大規模なものになることが多く、コストがかかります。また、場合にもよりますが、一定期間は工場自体の稼働停止が必要になるので、その点についてあらかじめ設置業者に問い合わせておくほうが無難です。費用面では、導入自体にコストがかかるうえに、空調設備すべてをエアコンにするとランニングコストがさらに大きくなってしまうでしょう。

サイシュウテクノ株式会社の「涼風プラン」であれば、省エネの換気扇、気化式冷風機の組み合わせで空間冷却ができるのでコストを抑えることができます。しかも、大がかりな装置、専用機械室なども不要で、どこにでも設置できるのが人気です。工場内の暑さの原因の主なものは壁や屋根にあるため、両方に対策を施すことで作業場所が快適空間になります。

1-3.ビニールカーテンの設置

空気の流れを遮断できるビニールカーテンも熱中症対策には有効です。工場や倉庫などでは導入しているところも少なくありません。ビニールカーテンにはどのようなメリット・デメリットがあるのか解説します。

1-3-1.ビニールカーテンのメリット

広い空間であってもビニールカーテンで仕切ることで空調効率が上がり、外気の影響を受けにくくなります。結果的に電気代の節約につながるうえ、不要になればすぐに撤去することも可能です。窓や壁、扉を間仕切りにして設置するよりも圧倒的にコストが安く、短時間で設置できます。カーテンなので開閉の手間が少なく、空気の流れを遮るとともにホコリ・塵などの侵入も防止できる点もメリット。さらに、防虫・帯電防止、遮音効果なども期待できます。ビニールカーテンは断熱効果もあることから冬でも活躍できる点も見逃せません。

商品の個体差はありますが、一般的にビニールカーテンは丈夫で長持ちします。そのため、短期間で買い替えをしなければならないということもありません。ビニールカーテンのなかには透明度が非常に高いものもあるため、そういったものを活用すれば工場内全体の様子も確認しやすくなります。

1-3-2.ビニールカーテンのデメリット

室温が高い場所でビニール製のカーテンを使用していると熱がこもりやすくなるため、向いているとは言えません。ビニールカーテンの基本的な使い方は、空調設備と組み合わせて冷暖房の効果を高めるというものです。しかし、ビニールカーテンは空気の流れを遮るので、大型冷風機など強力な送風機器と組み合わせて利用する際は注意が必要です。

また、設置する場所によっては移動・運搬がしにくくなったり、透明とはいえ工場内の見通しが悪くなったりするのもデメリットです。たとえば、頻繁に人が出入りする場所に設置した場合、ないほうが移動しやすいと感じる人もいるかもしれません。また、カーテンが頻繁に動くことになるので涼しい空気が逃げてしまう可能性があります。荷物を大量に移動する際に、ビニールカーテンがある場所を通らなければならない場合などは、運搬が多少困難になることもあるでしょう。

1-4.熱中症対策グッズ

市販の熱中症対策グッズを活用して対応できることも多いです。たとえば、熱中症対策を施した下着や空調服、保冷剤、ボディシート、経口補水液、塩飴などが挙げられるでしょう。ここでは、すぐにでもはじめることが可能な熱中症対策グッズによるメリットとデメリットについて解説します。

1-4-1.熱中症対策グッズのメリット

熱中症対策グッズは、スーパーやドラッグストア、コンビニなどで入手できるため、手軽に対策できます。また、従業員本人が各自の体調に合わせて自由に調達可能です。工場側で支給するとしても、比較的コストが低い点がメリットになるでしょう。熱中症対策には水分・塩分・ミネラルの補給が必須ですが、これらをしっかりとカバーできるものを用意したとしても、ほかの対策と比較してコストや手間がかかりません。熱中症対策グッズは設備投資するものではないため、特に暑さが厳しい日の当日にすぐ実施することも可能です。

あらかじめ用意することができるものを工場内に備蓄しておけば、必要なときにスムーズに対応できます。たとえば、冷却タオルを作業中に首にかけておくと作業中も冷感によって涼しさを得ることが可能です。水に濡らすタイプや濡らさずとも冷感を得られるタイプがあるので、そういったものを数枚支給することで繰り返し活用できます。

1-4-2.熱中症対策グッズのデメリット

熱中症対策グッズの使用は各従業員の判断によるところが大きいため、対策が不十分になる可能性があります。また、個人が用意する場合は費用をかけたくないという思いから熱中症対策グッズを購入せず、無理をしながら作業をするケースもないとは言えません。そのため、工場側で支給するのが無難です。ただ、基本的には消耗品なので、暑い日が続けばコストが想定していた以上にかかってしまう可能性もあります。さらに、酷暑日などでは工場内の温度上昇によって、熱中症対策グッズだけでは根本的な解決にならないこともあるでしょう。

熱中症対策グッズのひとつに空調服があります。空調服は、服の内部に小型ファンが取り付けられており、外気を取り込んで涼しくすることが可能です。ただ、長時間作業をする場合、バッテリーを充電したり、リチウムイオン電池を取り換えたりする必要があります。気軽に使用できる冷却マフラーやタオルもありますが、商品によっては効果の持続時間が短いといったデメリットもあるので注意しなければなりません。

1-5.体調管理による熱中症対策

熱中症にかかるかどうかは、そのときの体調によるところが大きいので、健康状態に問題さえなければ多少の暑さも乗り切れる可能性が高まります。ここでは、従業員の体調管理による熱中症対策のメリットとデメリットを解説します。

1-5-1.体調管理による熱中症対策のメリット

体調管理による熱中症対策では、チェックシートなどを活用して従業員の健康状態を把握、猛暑日には注意喚起をするといった方法があります。この方法は、特別な設備投資をする必要がないのでコストもかからず、すぐに導入可能です。医務室を設置して常時体調チェック、救急時の即寺対応ができるなどの体制を整えることができれば、熱中症対策として万全と言えるでしょう。

従業員の体調管理を徹底し、健康状態に何か問題がある従業員に関しては早期発見し、休憩させることで熱中症の重症化も防止できます。たとえば、体調不良がある従業員には気温が高い場所で作業をさせない、短時間で作業を終わらせるといった配慮をすることが重要です。

1-5-2.体調管理による熱中症対策のデメリット

体調管理は各従業員の意識次第であり、個人差もあります。そのため、体調管理といっても食事や飲酒、寝不足などの食習慣・生活習慣まで工場側ですべてコントロールすることは困難です。また、年齢や持病の有無、体質といった点も熱中症に関わることから、休ませるべきなのかどうかの判断は医師でなければ正しくできません。医務室を設置するとしてもコストが大きくかかるので、工場単位で導入するのは難しいでしょう。

そのため、できるだけ従業員同士が体調不良などを伝えやすい環境づくりをするといった工夫が必要です。業務が忙しいときなどは、ほかの従業員が作業しているなかで自分だけ体調不良で休ませてほしいと言いにくい人もいます。しかし、体調不良の状態で無理をして作業を続ければ、さらに体調が悪化するのは明らかです。作業前だけではなく、作業中にも従業員の体調を確認するシステムをつくるのも効果的でしょう。

2.工場で熱中症対策が必要な理由とは

地球温暖化の影響もあって、夏は年々暑くなってきています。気象庁によると、世界の夏(6~8月)の平均気温が変動を繰り返しつつも上昇傾向にあり、長期的に見ると100年あたりで0.7度上昇している計算です。たとえば、酷暑日が続いた平成30年度の夏には、熱中症による死者が1500人以上に上りました。厚生労働省の統計では、休業しなければならないレベルの疾病者を含めると平成30年は前年度の2倍以上の人数になり、職場内での熱中症が原因による死亡者数も同じく前年度の2倍でした。

空調設備がなく密閉された状態の工場では、室温が40度以上になる可能性も高く、熱中症リスクがより高まってしまいます。従業員それぞれに任せるだけではなく、何らかの熱中症対策を講じなければ、生命に関わる事故が発生しかねません。ちなみに、厚生労働省が定めている暑さ基準値では、工場や倉庫内での作業中の適温は26~30度程度にするのが望ましいとされています。つまり、空調設備がない工場は熱中症リスクが高いと言えるでしょう。工場内に空調設備や大型冷風機などを導入することがいかに作業効率に関わり、従業員の生命を守るものであるのかがわかります。

工場の熱中症対策はサイシュウテクノにご相談を!

熱中症対策はさまざまで、それぞれにメリットとデメリットがあります。基本的には、熱中症に有効な方法は工場内の気温そのものを下げてしまうことです。サイシュウテクノ株式会社は「ハイパーストロングクール」をはじめとした大型気化式冷風機や工場全体の空調を整える涼風プランを用意しています。導入コストが低く、効果的な熱中症対策ができるため、まずは相談することをおすすめします。

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